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<第3回目>太陽礼拝を学んで、教えよう<ハーフ太陽礼拝とは>

ヨガ講師育成トレーナー
リブウェルインスティテュートのKenです。

 

前回は、
「太陽礼拝での手の上げ方」
についてお伝えさせていただきました。

少し復習してみましょう。

 

手の上げ下げ、体の拡張、収縮での呼吸法を学びました。

吸って伸びて、吐いて小さくなるでしたね。

また、手の上げ方には3種類がありました。

  1. 1、 前に上げて下げる
  2. 2、 横から上げて前から胸の前に降ろしてくる
  3. 3、 横から上げて再度外にまわして降ろす。つまり2回まわす

これは隣の生徒さんとの距離が充分にあるか、生徒さんのフィットネスレベルに応じて先生の意志で選択するものでした。

さらにもうひとつ大切なことを学びました。癖なくガイドするということ。

  1. 1、 語尾を伸ばさない、語尾を上げない
  2. 2、 ~しましょう。を使う
  3. 3、 同じ言葉を繰り返さない

以上が手の上げ下げで学んだことでした。

単純な動きだからこそ、この機会に言葉を使った指導の基礎を

しっかりと身につけて行きましょう。


もしも、

「あれ?どういうことでしたっけ???」

と感じた方は、前回の内容を
復習しておいてくださいね。

 

さて、いよいよ体の屈曲を含むハーフ太陽礼拝の指導に入っていきます。

「太陽礼拝を学んで、教えよう」
第三回目の内容です。
◆――――――――――――――――――――――――――――◆
本日の内容:ハーフ太陽礼拝とは
 3-1. 呼吸が先、動作が後

 3-2. これを知らないと怪我をする屈曲、伸展の3つのポイント BOWの原則
 3-3. 備えあれば、憂いなしの原則

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【Step3-1】
 呼吸が先、動作が後
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まずはハーフ太陽礼拝のガイドを紹介しますので、自分で言いながら行ってみましょう。

ハーフ太陽礼拝

吸って両手を上にウルドヴァハスタアーサナ

吐いてウッターナアーサナ 軽く膝を曲げて腿の付け根(そけい部)を後ろに引いて

両手を指先カップで足の横の床に

吸って前を見てアルダウッターナアーサナ

吐いて深くお辞儀ウッターナアーサナ

両手を腰に前を見て、腰と首のカーブを作りながら

吸って手を下から上に持ち上げて

吐いて胸の前で合掌 タダーサナ


これまで、ヨガでは呼吸が

重要であるとお伝えしてきました。

ヨガでは呼吸と繋がることが気分を良くし、心と体の健康を導くものと考えられています。

哲学的には呼吸は宇宙、言い換えると大いなるものと自分が一つであると

気づくことがヨガの目的であり、それに常に気づければ永遠の至福を手に入れることができると言われています。

呼吸をコントロールするのではなく、呼吸について行くことが大切なのです。

ですから常に呼吸が私たちの動きをリードするようにしてヨガのポーズをとり、指導するようにしましょう。

 

つまり大切なことは

呼吸→動作 であって

動作→呼吸 ではない

ということです。

吸って~  吐いて~

とガイドしましょう。

「吸って両手を持ち上げて、吐いて両手を降ろして手を床に」これが正解。

間違いは、

「両手を持ち上げて息を吸って、手を床に降ろして息を吐く」です。

さらにこの時に忘れてはいけないのは、吸ってー、吐いてーと語尾が伸びたり、語尾が強くならないことです

宇宙と同化すると幸せになります。宇宙は美しいですよね。

宇宙のように綺麗に、美しく発音してくださいね。


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【Step3-2】
 これを知らないと怪我をする屈曲、伸展の3つのポイント BOWの原則
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前回は手を呼吸に合わせて上下させるという勉強をしました。

今回と前回で大きく違う点は体を上下に動かす、つまり床に手をついてお辞儀をしていくということです。深い前屈のウッターナアーサナというポーズが入ることが前回からの進化です。この前屈を解剖学の言葉では屈曲と言い、そこから伸びて来ることを伸展と言います。体幹の屈曲とそこから起き上がり伸びて行く伸展において体の使い方で重要な点がいくつかあります。

今回は
特に重要な3つのポイントをお伝えしておきます。

それは、この3つです。

(1)腰と首のカーブを作る
(2)膝を曲げる
(3)膝が内側に入らないようにする

具体的に見ていきましょう。

(1)腰と首のカーブを作る

人間の脊椎はしなる弓形の形になっています。この姿勢を保てば健康、ここからずれて体を動かせば怪我をする可能性があるということです。これを「BOWの法則」と言います。BOWは英語で意味は弓です。弓のようなS字のカーブを人間の背骨は形成していてその状態で血行が良く、合せて内臓等の機能を上手く働くようになっているのです。この姿勢を崩すことが頚椎のヘルニアや頭痛、腰痛に繋がっているわけです。

腰と首に関しては前側に反れています。これを前彎と言います。腰は突き出して所謂出尻になることが大切。頭も下を向くことなく自然に若干の上向きのカーブができていることが大切なのです。

前屈する際は腰をつき出して腰のカーブを作る。

前屈する際は最後の最後まで下を見ないで首にもカーブを作り続ける。

この2つが大切なのです。

逆に前屈から起き上がる時も、

腰を反らせて、前を見て、この2つのカーブを保持したまま起き上がる!

これが健康的に伸展する時に重要になります。

下を見たまま、腰を丸めたままお辞儀をしたり起き上がったりを繰り返しているとヨガで健康になるどころか怪我をしてしまうのです。

体に良いと思われているものも、正確に使用しないと害になります。

薬も正しく服用しないと毒になりますよね。

何も考えないでただ動かすということは避けましょう。正しい体の使い方を意識して屈曲、伸展を行いましょう。

  1. (2) 膝を曲げる


腰を反らせる時に気をつけてもらいたいことがあります。それは充分に膝を曲げることです。やってみればわかりますが、膝を伸ばしたままでは腰を反らせません(新体操などの経験者で体が柔らかい人は別ですが、一般のヨガ初心者は膝を伸ばすと背中が猫背になってしまいます)。

腿の裏側のハムストリングの硬さが邪魔して、腰が反らせないのです。

これを回避するためには膝を曲げることが有効です。

膝を曲げるとハムストリングの影響を受けないので腰を反らせることができます。充分に膝を曲げて腰のカーブを作りながら前屈、および伸展して起きて行きましょう。

(3)膝が内側に入らないようにする

腰のカーブを作るために膝を曲げるわけですが、膝を曲げる際にも注意点があります。

女性は特にですが膝を曲げると内側に膝が入りやすい傾向があります。

膝が内側に入って曲げると膝を痛めてしまいます。

これを避けるためには、

腿の内側を後ろに回しながら腿を外側に開き出して膝が内側に入ることを避ける!

必要があります。

体の動きは繋がっています。

一つの行動をするとそれに連動して色々な問題が生まれる可能性があります。

膝が内側に入らないように気をつけ、

膝を曲げて

腰を反らせる

この3ステップが重要なのです。

細かいことですが、ひとつひとつの動きに意識を向けて気づきながら体を動かすことが健康的に体を使う時に大切なことをしっかりと理解してくださいね。

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【Step3-3】
 備えあれば、憂いなしの原則
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呼吸と共に動く! 呼吸が動きを誘導する

これがヨガの原則です。

したがって

  1. (1) 呼吸の前に形の準備をしておく

吸ったら直ぐに動く

吐いたら直ぐに動く

のです。

つまり、「吸って」や「吐いて」の前に次の動作の準備をしておかないと動きが間に合わないという現象が起こります。

例えば

両手を腰に前を見て、腰と首のカーブを作りながら

吸って手を下から上に持ち上げて

というように手を上げる前に

両手を腰に前を見て、腰と首のカーブを作っておく必要があるわけです。そうすれば吸う呼吸と共に両手を気持ちよく上げることができます。

準備が充分にできていないと

吸って両手を腰に前を見て、腰と首のカーブを作り

となるので

次が

吐きながら手を上げる!

というように呼吸が逆になってしまうのです。

  1. (2) 呼吸したらポーズ名を早めに伝え、その呼吸の中で次のポーズの明細を説く

呼吸したら何のポーズなのか直ぐに号令を掛けるようにしましょう。経験者の生徒さんにとってはあれこれ言われるよりも結果のポーズ名を告げてもらった方が理解が早まります。

例えば次にように。

正解は:

吐いてウッターナアーサナ 軽く膝を曲げて腿の付け根(そけい部)を後ろに引いて

両手を指先カップで足の横の床に

間違いは:

吐いて軽く膝を曲げて腿の付け根(そけい部)を後ろに引いて

両手を指先カップで足の横の床に ウッターナアーサナ

ポーズ名の後に説明を付け加えた方が結果が明確に理解できているので経験者にはわかりやすいガイドとなります。

このように呼吸の前にはポーズに関する説明等は終わらせておくと呼吸に合わせてポーズを行うことができます。

つまり、備えあれば憂いなし!ということなのです。


では、本日の学びをまとめてみましょう。

◆――――――――――――――――――――――――――――◆
・呼吸が先、動作が後

・起き上がる、前屈する前に腰と首のカーブを作る
・前屈する際は充分に膝を曲げる

・膝を曲げる時は膝が内側に入らないようにする

・備えあれば、憂いなし。呼吸の前には動きの準備または前のポーズの説明を終えておく

◆――――――――――――――――――――――――――――◆

いかがでしたでしょうか?

少しずつヨガの動き、動かし方に慣れて来たでしょうか。簡単に何気なくやって来たことを意識して動かすとそれこそがヨガとなります。

慣れないと大変かもしれませんが気づく意識をもって体を動かすことがヨガですのでこれからも繊細に意識しながら学びを深めて行きましょう!

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次回は、
いよいよ本題
第4回:ポーズ名を使った太陽礼拝の指導方法」

というお話に移りたいと思います。

では、次回また、お会いしましょう。

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